Y県A町の4630万円の誤送金に関する論点(内部統制と不正のトライアングル)

まず、なんでY県という書き方なんだという突っ込みが出ると思うので、その点についてですが、このブログを今後消去したり、非公開する手間をかけることがないと考えていますので、少しだけぼやかして書こうかなと思った次第です。

ニュースによると、Y県警が20代男性を電子計算機使用詐欺容疑で逮捕したとのことです。

この記事では、会計に関わる者である私の視点で、主な論点は下記の点にあるのではないかと思いました

・誤送金をしてしまう組織体制

・返金をしてもらおうと銀行前までに行ったにも関わらず、ネットカジノで大金を蒸発させてしまう人の思考(不正のトライアングルから)

他にも、世間で騒がれているなかでもネットカジノを利用させてしまう対応の遅さ(結果的に対応が早ければ、早いほどに回収額は大きかったわけですが)はなぜか、なぜ弁護士さんの顔だしはNGなのか等と挙げれられると思うのですが、今回は私の持っている知識からは2点でよいかなと思います。

1点目の「誤送金をしてしまう組織体制」についてです。

先にお断りしますが、当ブログは責任を問いたいものでありません。この点は、非常に重要です。

動画ニュースが元ネタになってしまいますが、送金をする体制は、上司と新人の2人とのことです。

ということは、新人が作成したデータを上司がチェックし、振り込みを実行するというオペレーションだったのだと思いますが、これだけの誤りがあったということは、実態は、新人が作成したものでそのまま振込がなされたということになるのだろうと推測します。

もしかしたら、送金データの作成方法が上司・新人共に知らず、ともに慎重さが欠けたからの結果かもわかりませんが。

作成者とチェックする者を分けるのは、組織体制を考えるにあたって基本です。

話を変えますが、会社の経理部では、記帳するものと振込をするものを分けるのは基本です。間違い(意図的なものも含めて)をカバーするために記帳で誤魔化せることができるからです。たまに、会社の経理を一人でしていて、横領することができたというニュースに触れることもできることから感覚的にもお判りいただけるかと思います。経理を任せる方からしたら、絶対に分けたほうがいいという程度(法令レベルで分けなければならないというものではない)です。僕も一人で行ってはいけないといわれるような山の登り方をするので、あまりうるさくいえません。この段落はよくわからないといわれるかもしれませんが、ともかくお金のことは仕事ごとに人を配置したほうがよく、関わる人数は多めのほうが良いという基本的な考え方があると頭の片隅に置いていただければよいかと思います。

話をもどして、今回の話の新人の方も、大変気の毒です。働きたてで最小限の体制で大きなニュースになるようなことに巻き込まれてしまったのですから。体制を決める方(議員?)もしっかり検討してあげなければならないかと思います。メンタルヘルス状態は最悪でしょう。

2点目は、「返金をしてもらおうと銀行前までに行ったにも関わらず、ネットカジノで大金を蒸発させてしまう人の思考(不正のトライアングルから)」です。

不正のトライアングルは、(私の中では公認不正検査士という資格に興味を持った2012年ぐらいから触れていたもので、すぐに公認会計士の世界でも不正リスク対応基準という大元のほうの基準で取り入れられるような基本論理ですが、)「機会」「動機」「正当化」という3つが揃ったときに不正が発生するというものです。

それぞれの定義は割愛させていただくとして、「動機」は、ネットカジノを利用したことから、一山をあてたいというインセンティブ、「機会」は、自分の口座に大金があり、自分でコントロールできる、「正当化」は、A町が間違って送金しただけであって、自分には非がない。4630万円を返せばいいだけのこと、といったところでしょうか。もちろん、20代男性に引き出しただけでもやばいことになりそうだという恐怖心が芽生えていれば、不幸なニュースにならなかったわけですが、不正のトライアングルで整理できるだけに罪はどこにあったのかなーと何回も頭のなかで反復してしまいますね。

拙い単純化になっているでしょうが、何かのご参考になればと思います。

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